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2021/09/20 ブログ

全身の理由の解らない症状と頭痛はここからだった❕

肝臓の機能

【肝臓とは】

肝臓は、からだのなかで最も大きな臓器です。。

肝臓は、栄養素などさまざまな物質を化学的に作り変えるはたらきを持ち、からだの中で最大の腺※(せん)といわれています。また、何千という酵素を使い500以上の複雑な化学変化を起こしています。このために、肝臓と同じはたらきをする化学工場を人間はまだ作ることができないといわれています。肝臓が元気であることは、すべての器官にとっても大切なことなのです。

【肝臓の大きさ】

大人の肝臓は体重の約50分の1ほどあり、重さはおよそ1kg〜1.5kgです。

※腺:体内にある特定の物質を生成・貯留・分泌・排泄する器官



 
肝臓のはたら
【1】 胆汁を作る

胆汁は、脂肪を消化するために必要な液体で、黄緑色をしています。胆汁は、肝細胞から絶えまなく分泌されています。肝細胞では、脾臓から運ばれてきたビリルビンという黄色い色素を水に溶けやすいように変化させて胆汁の中に排出しています。

【2】 栄養素を貯え、変化させたりする

· 多くの食べ物はそのままではからだに吸収されません。

· 栄養素としてからだが吸収できるように肝臓で変化させています。

· 例:

· ・ぶどう糖をグリコーゲンに変えて貯えておき、必要な時にエネルギーとして使うために体内へ送り出します。

· ・骨髄で必要な赤血球をつくるための葉酸や、ビタミンB12を貯えておき必要な時に送り出します。

· ・アミノ酸から、血液に必要なアルブミン〈たんぱく素〉とフィブリノゲン〈線維素(せんいそ)〉を作り血液の中に送り出します。

【3】 毒を中和する

· 体内に入った毒物を分解し、毒のないものに変えます。

· 例:

· ・お酒のアルコールやたばこにふくまれるニコチンを中和しています。

· ・人が運動をすると筋肉がぶどう糖を燃やし、乳酸を作り出します。

· 乳酸が血液中に溜まると、からだは疲れを感じるといわれています。

· 肝臓では乳酸をグリコーゲン〈糖原〉に変えています。

【4】 免疫細胞が活躍している

· ・肝臓のマクロファージ※といわれているクッパー細胞がからだに入ってきた異物を貪食します。

· ・NK細胞がウイルスに感染した細胞や老化した細胞を処理します。

· ・免疫をコントロールするT細胞が免疫細胞の指令役のはたらきをしています。

※マクロファージ:外からの異物である細菌やウイルスを食べてしまう細胞で、大食細胞といわれています。

 

元にもどる力が強い肝臓!

肝臓は、少し切り取られても再生することができる、ただ一つの臓器です。元にもどる力が強いのが特徴です。ラットなどで行った実験では、3分の2を切り取られた肝臓が、1週間ほどで、元の大きさにもどっています。

肝臓と血液

肝臓は、骨髄が血液の赤血球を作るために必要な葉酸やビタミンB12を貯えておき、骨髄がそれを必要としたときに送りこみます。古くなった血液をこわすのも肝臓の役目です。また、血液を凝固させる物質も作っています。

生まれる前の肝臓のはたらき

免疫細胞は骨の中の骨髄で作られていますが、お母さんのお腹の中で胎児だった頃、妊娠1ヶ月半〜3ヶ月半の間だけは肝臓がその役割を担っています。骨髄で免疫細胞が作られるようになるのは妊娠3ヶ月半頃からです。



肝臓が病気になると・・・
 




肝臓が炎症を起こすと
肝臓には大きな力の貯えがあるので、病気で肝臓の85パーセントがこわれてもはたらき続けることができるといわれています。そのため、病気になっても症状が出にくいことから“沈黙の臓器”と呼ばれることもあります。肝臓は再生力の強い臓器ですが、炎症が慢性化すると元にもどらなくなるため日頃からいたわりと注意が必要です。

【1】急性肝炎

肝炎ウイルスやアルコールや薬などによって肝細胞がこわされ、炎症が起こります。ウイルスはA型・B型・C型などがあり、それぞれ感染ルートや症状のあらわれ方がちがいます。

ウイルスに感染してから数週間から数カ月後に症状があらわれます。主な症状は、からだのだるさ、食欲がない、白目や皮膚が黄色っぽくなる黄疸(おうだん)などです。

急性肝炎の治療法は安静にしてバランスのとれた食事をとることが大切です。症状が重い場合は入院し、原因のウイルスに合わせた抗ウイルス薬を使用します。食欲がない場合は、点滴を行うこともあります。急性肝炎は原因のウイルスを排除できれば、数カ月で症状が治まる場合もあります。

【2】慢性肝炎

おおむね6カ月以上、肝臓の炎症がつづいている状態です。 主に急性肝炎が治りきらないために起こりますが、自覚症状がとても軽いため健康診断の血液検査で偶然に見つかることが多いようです。しかし、そのまま放っておくと肝硬変や肝臓がんになることもあるため注意が必要です。症状としては、食欲がない、疲れやすい、ときどき吐き気がするなど。ウイルスのタイプや病気の進行度に合わせ、いくつかの薬を組み合わせて使います。

【3】 肝硬変

肝硬変は慢性肝炎などによって肝臓の細胞が破壊と再生を繰り返すうちに、繊維状になり肝臓が固くなる病気です。肝臓のはたらきが低下してもとにもどらなくなります。また、肝臓がんに発展することもあります。

はじめはあまり症状がないことが多く、進行するにつれてだるさや吐き気、体重が減るなどさまざまな症状があらわれます。さらに進行するとむくみやお腹がふくれる感じ、黄疸(おうだん・皮膚や白目などが黄色くなること)、手のひらが赤くなるなどの症状があらわれます。

【治療するには?】

抗ウイルス薬を使い、肝細胞の破壊や炎症を抑えます。バランスの良い食事をとることや禁酒、激しいスポーツを避けることも大切です。

 

症状

 肝臓疾患の初期段階における唯一の症状に、睡眠パターンが理由もなく変わったり、動作が鈍くなったり、意識障害になったりすることがあります。

タンパク質の変換に影響がでるようになると、筋肉の消耗が起こりえます。

胆汁分泌が不十分であると脂肪の消化異常をきたします。

肝臓疾患の徴候と症状は、ほかの内臓すべての不調が含まれます。すなわちほかの内臓の機能異常、静脈瘤や門脈循環の制限による痔疾(じしつ)、全身の痛み、頭頂部に突き上げるような圧迫感やひたいの真ん中が下へ押されるような圧迫感、筋肉・関節の痛み、右側のソケイ部・臀部(でんぶ)の痛み、運動・知覚機能の一部またはすべての協調不全、ストレスによって悪化する背骨上部の痛み、休息時の筋のこわばり、午後のひどい疲労と舌苔(舌にコケ)など様々な不調と関係があります。

例)慢性疲労、倦怠感、免疫力の低下、冷え性、不眠、イライラ感が強くなる、代謝の低下、うつ病や自律神経失調症を誘発、肌あれ、アトピー性皮膚炎。等。